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安藤秀インストラクター投稿記事 [用賀]

博士プロがズバッと答えます その30  「アプローチイップスに陥る原因」

皆さん、こんにちは! コンバインドプレーン理論開発者の安藤秀です。

 

ブログ版「博士プロがズバッと答えます」です。当ブログではYouTube版「博士プロがズバッと答えます」で取り上げられたテーマについての補足説明などを行っています。

 

前回から安定した45切りを目指すゴルファーに必要な条件の話になりました。その条件とは「寄せてワンパットのパーが数多く取れる」でした。そのためには「アプローチショットを1メートルぐらいに寄せる」という技術が必要であり、そこまで発展しない3つのアプローチショットは矯正する必要があるということでしたね。それで、その3つの打ち方とは「①インパクト即フィニッシュアプローチ」、「②フォロースルーが大きいアプローチ」、「③打った後も地面を見ているアプローチ」、です。

 

上の3つを行わない「上手く寄せられるアプローチ」を習得する際に最も怖いのが「イップス」という病気のような症状です。イップスはいい加減にアプローチショットを行う場合には現れにくいのですが、真剣にピンに寄せようと思えば思うほど発生しやすいため一部では「イップスは脳神経からくる」とされたりしています。しかし実は違っていて、あくまでも「技術で修正できる」が正解です。ただし、かなり思い切った練習をする必要はあります。

 

前回は野球の投球イップスを例にとって説明しましたが、今回からはこの「アプローチイップスの克服の仕方」についてです。そのために、まずは症状と原因の究明からということですね。

 

アプローチイップスの場合も他のイップスと同様に症状を特定することがとても難しいです。例えば、上手く寄せられなかったり、上手くボールヒットができなかったらイップスか?、というと必ずしもそうではないのです。

 

実際イップスは、打つ前に「手がしびれる」、「打つのが怖い」、そのために「上手く寄せられない」、それがイップスと考えられることが多く、そこから「イップスは精神や脳の問題」とされてしまいます。しかし、どんなに上手く打てるゴルファーでも大事な場面でのアプローチでは緊張から手がしびれたり打つのが怖かったりするのです。

 

症状が分からなければ原因の究明も対策を講じることもできません。そこで、まず以下のイップス克服手順のうちの①から④までを今回決めていきます。

①起こっている現象の確認

②運動構造の確認

③部分的動きに対する誤解の抽出

④心理的の影響の確認

⑤正しい動作感覚の習得

⑥正しい動作感覚の全体像への組み込み。

 

まず難しい、「①起こっている現象の確認」からです。これは問題となっている、つまり「イップスになっているパフォーマンスは何か?」ということです。アプローチイップスの場合は「フィニッシュで止まれない」とします。実際にアプローチイップスの方は分かるでしょうが、練習場ではアプローチスイングのフィニッシュで何とか止まれてもゴルフコースでと止まれません。上手く打てるかどうかに関係なく小さい振り幅でもいいと言われても止まれないのです。

 

そして、「②運動構造の確認」です。ここでは、連続写真など瞬間映像に惑わされることなく運動の仕方、つまり運動構造を確認します。アプローチスイングは腕でなく「体幹の回転で打つ」という確認ですね。

 

次に、「③部分的動きに対する誤解の抽出」です。イップスになってしまう場合、必ず運動構造に誤解が生じています。そして、頭の「こう動くべきという考え」と体の「こう動くべきという感覚」の間でケンカが発生して体が動きづらくなるのです。アプローチイップスの場合は、「ボールをよく見て体幹を動かさずに腕だけでクラブを動かす」です。腕だけでクラブを動かそうとしていなくてもボールをよく見て体幹の動きを止めてしまえば腕だけで打っていると考えてください。

 

続いて、「④心理的の影響の確認」ですが、ここでは誤解している動きと心理的要素の関係を整理してそれが間違いでないことを確認します。アプローチショットを正確に打つには「インパクト時のボールヒットをしっかり見なければならない」と考えているゴルファーは多いですよね。

 

実はこの考えがイップスを招いているのです。

 

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