当スクールインストラクターの

ブログ

ホームブログゴルフという運動の心理学的考察

安藤秀インストラクター投稿記事 [用賀]

ゴルフという運動の心理学的考察

こんにちは! コンバインドプレーンゴルフスクール世田谷用賀本校 火、金、土、日曜日担当の安藤秀です

 

マイネル教授は著書「スポーツ運動学」の中で運動の発生を考える考察法には、歴史的・社会的考察法、解剖学・生理学的考察法、バイオメカニックス的考察法、心理学的考察法、モルフォルギー的考察法があるとしています。前回まで歴史的・社会的考察法、解剖学・生理学的考察法、バイオメカニックス的考察法を説明してきましたが、今回からは4つ目の考察法である「心理学的考察法」についてお話していきます。

この考察法は今までの、解剖学・生理学的考察法の「運動を行っている人の体の中で何が起こっているかを分析する」、やバイオメカニックス的考察法の「運動中の体という物体が何をしているかを分析する」というような外部視点での分析ではなく「運動者の運動をしている最中の心の中は何を感じているか?」を分析するというものです。

 

もちろん、この考察法によって運動を学習したり矯正したりして新しい運動を発生させることがでるということになれば、運動学習や指導は行いやすくなります。この考察法では、ベテラン選手の運動時に感じていることがとても参考になるのですが、ただ運動者のレベルによっては、それが分ったり分からなかったり、場合によっては誤解して間違った運動を発生させてしまうことすらあるので要注意ということになります

 

ただし、運動を外部視点から分析する解剖学・生理学的考察法やバイオメカニックス的考察法に比べると新しい運動を生み出すということに関しては効果的な考察法です。外部視点からの分析を運動の発生に役立てるには、運動終了後にその情報を確認して、それを参考に次の運動を行い、再びその運動をチェックするということになります。そして、希望に近い運動ができたことを運動終了後に確認することができた場合、その時に行った運動の感じを思い出し、もう一度やってみて、できていたなら「この感覚で動けばいいんだな」ということになりますし、そうでなければ再び運動終了後の分析確認を通して「今おこなった運動の感じ」と「分析結果」を照らし合わせるという作業を続けることになります。これは実際の打球練習でも同じですよね。いい球が打てた時の感覚を追い求めて練習するわけですから。

 

ただいい球を打つ方法が分からない時にその分析に頼るのですが、終わってからの動きの確認なしに運動中の感じを学習していけば効率はよくなります。ただし、その場合はできているのかどうかの確認ができないので成否は弾道というよりは「ここちよい動き(スイング)ができたかどうか?」になってしまいます。この「ここちよい動き」というのはいかにも眉唾なような気がしますが、誰もが感じられる感覚です。つまり、結局人間は機械ではないので、この感覚を頼りに運動を学習していくしかないということになるのです。

 

まずは、「のびのび振る」ということから考えてみましょう。

 

つづく

最後まで読んでいただきありがとうござます! コンバインドプレーンゴルフスクール世田谷用賀本校 火、金、土、日曜日担当の安藤秀でした。

 

ゴルフスイングという運動の学習と指導37

 

PAGE TOP