標準的なスイングと個性的なスイング8:ジャンピングインパクト2
前回の標準的なスイングと個性的なスイング7はこちら
今回は、ジャンプしない回転によるインパクトについて考えて見ます。
下の写真はプロゴルファーのインパクト時の下半身の写真です。この写真ではインパクト時の左膝が曲がっているのがわかります。
このインパクト姿勢を考えるにあたり、スイング中の前後の重心移動というものを見てみましょう。多くのゴルフレッスンやゴルフ雑誌ではスイング中の左右の重心移動については取り上げますが、前後の重心移動はあまり取り上げません。しかし、この前後の重心移動は左右の重心移動より重要なのです。
多くのゴルフファーが悩まされる「シャンクショット」は、インパクト時に両足がともに爪先重心になるため発生します。コースに出て大事な場面で「確実なインパクトを」と思うとどうしてもインパクトでボールをよく見たほうがいいと考えるあまり、上体が前に出て両足ともに爪先重心になってしまいます。
確かに、この時にジャンプすれば上体のツッコミは防げるのですが、そのタイミングはかなり難しく、またジャンプしすぎるとトップショットになってしまいます。
そこで、トップオブスイング時に左肩が下がることによって左足の爪先に移動した重心をダウンスイングで一気に左踵に移し、そこを軸に回転していくスイングがいいということになります。この回転ではインパクト時にハンマー投げっぽく若干胸をはって回転する感じが必要になりますが、やってみると意外と無理なくスムーズに、そしてヘッドの走りを感じながらフィニッシュまで回転できるので試してみてください。
このような回転では、トップオブスイングでは「左足爪先重心-右足踵重心」から「左足踵重心-右足爪先立ち」という前後の重心移動が発生する回転が行われていることがわかります。
次回はトップオブスイングのシャフトの向きについてです。