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安藤秀インストラクター投稿記事 [用賀]

ゴルフスイングの下半身の動き

この解剖学・生理学的考察は、運動中の体を一つの物体と考え、運動により体の内部にどんな変化が起こるのかを考える、ということを行います。つまり、スポーツ運動というものの物質的側面の考察ということなんですが、具体的に言うと、筋肉の動きや関節の動きを調べるということです。

 

そして、運動を学習する人や指導する人が「何が正しい動きなのか」をつかんだりつかませたりするための手がかりを提供するという行うのです。前回も書いたように、人の運動を見たらすぐ出来てしまうという人はごくわずかしかいません。そこで、正しい運動をしたかどうかの目安にするということなのです。

 

例えば、人の動きを見て「ああこうやって動いているんだな」と思って動いたら、模範とした人の動きと全く違うということは当然のように起こることなので、この考察法が重要となるのです。筋肉の動きが同じになる動き方の感覚、コツのようなものを通して正しい動きが覚えられる可能性が高めることができます。

 

それでは、ゴルフの回転動作を見てみましょう。上の図はゴルフスイング中の回転動作をピックアップした図です。これに対して、下にあるのがゴルフスイングを行った時のプロゴルファーの両脚の筋電図です。力が入った時に放電が行われています。

 

筋電図も計測する筋肉が違うと変わりますが、その場所などは専門家に任せるとして、ここでは太腿と考えて下さい。まず、バックスイングでは右太ももに放電が目立ち、ダウンスイングからフォロースルーでは左太もも、そして最後に再び右太ももに少し放電がおこるという感じです。

 

ここからわかるのは、バックスイング後半は右脚の筋肉が頑張っていますが、ダウンスイングからは左脚が頑張っています。「上半身が回転している」ということと「一連の流れで体の回転方向が変わる」ということを考えると、上体のバックスイング方向への回転を右脚が止め、ダウンスイングからフォロースル―方向へ左脚が上半身を回転させていると考えていいでしょう。

 

このようなゴルフスイングのターン動作ですが、上体、特に右腕を使ってクラブを振ると全く異なる筋電図があらわれてしまいます。

 

次回は腕の動きを見てみましょう。

ゴルフスイングという運動の学習と指導12

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