ハンドファーストの度合い
前回、ナチュラルなシャローイングとインテンションナルなシャローイングの違いを説明しました。
このブログでは当然ナチュラルなシャローイングを推奨しているのですが、その理由は動きがシンプルであるということと上から下にクラブヘッドを落とすために重力が利用できて、少ない力で飛ばせるということにあります。そして、実はもう一つ、とても有利な点として、そのまま振り幅を小さくすればアプローチショットやバンカーショットができるということにあります。
前回説明しましたが、インテンショナルなシャローイングの場合はダウンスイング中にクラブフェースをスケアに戻す動きをしなければなりません。しかし、アプローチショットのような振り幅の小さいスイングでこの動きを行うのは非常に難しいのです。そのため、フルスイングでは多少シャローイングが強いプロゴルファーでもアプローチショットではシャローイングは行いません。
ナチュラルなシャローイングでは、下の図のように体の回転が速いゴルファーの場合やシャフトの長いクラブを使った場合にはダウンスイングのクラブシャフトの倒れは大きくなりますが、その分、インパクト時のハンドファーストの度合いも強くなります。これに対して、振り上げが低くなって体の回転速度が低下すればその分シャフトの倒れも小さくなりインパクトのハンドファーストの度合いも少なくなるのです。つまり、アプローチショットをしたいときは体の回転速度を落とせばシャフトの倒れもハンドファーストの度合いも自然に小さくなるということです。
回転が速い場合とシャフトが長い場合は、どちらもシャフトのしなりが大きくなるためヘッドの遅れはシャフトの「しなり戻り」が調整してくれることになります。つまりここがクラブフィッティングの重要なポイントということになるのです。
以上のように、ダウンスイングのクラブの倒れを考慮しなくもよければタメを作るメカニズムはより簡単になるのでそこのところは次回に。
つづく
標準的なスイングと個性的なスイング22