安藤博士のゴルフ講座 第11回「ゴルフスイングにおける前後の重心移動Ⅰ」
皆さん、こんにちは! コンバインドプレーン理論開発者の安藤秀です。
ブログ版「安藤博士のゴルフ講座」です。当ブログではYouTube版「安藤博士のゴルフ講座」で取り上げられたテーマについての補足説明などを行っています。
第10回は「ゴルフスイングにおける前後の重心移動Ⅰ」です。
アドレス時の重心は両足とも「土踏まずややつま先寄り」にあります。この位置は母指球垂線でチェックできる「正しい膝の曲げ角度」と右太腿触りでチェックできる「正しい上体の前傾角度」によって決まります。アドレスした姿勢からクラブヘッドを動かさずに爪先と踵を交互に少しだけ上げてみると若干つま先の方が上げにくいという感じの重心位置です。
このアドレスの重心位置からトップオブスイングまでの回転で「左足の重心はつま先寄り」に、「右足の重心は踵寄り」にそれぞれ移動します。これは体幹のバランスのいい回転にはとても重要なことです。例えば両足ともに爪先重心であったり踵重心であったりすると回転しにくいということからもわかりますよね。そして上記の正しい重心移動を発生させるためのポイントは3つあります。
まずは左膝の動きです。トップオブスイングで「左爪先-右踵」重心を作るには左足は爪先重心になる必要がありますが、それには左膝が前に出る動きが求められます。この左膝、実は左膝がそのように動いているというより前傾している背骨を軸とする肩の回転で発生します。
続いて右お尻の動きです。右膝はアドレス時に若干右側に絞られています。その状態から上体が回転するとお尻は引っ張られてアドレス時より若干背中側に動きます。これによって右足の重心はアドレスから踵寄りに移動すします。
最後は頭の位置ですが、頭はアドレスよりも前に出ない位置でボールを眺めます。凝視しようとするとバックスイング時の肩の回転を妨げてしまい、さらには右足重心が踵寄り移ろうとすることを妨げてしまい場合によっては上体を突っ込ませ両足の重心を爪先寄りにしてしまいます。そこで眺望モード、つまり眺めるという感じで体の回転を妨げないようにします。するとアドレスの位置、もしくは微妙に後方にずれた位置でボールを眺めることないなります。
以上の3つでトップオブスイング時に「左爪先-右踵」の重心配分は完成します。ここまでの説明でわかるようにこの重心移動を起こすのは上半身の回転です。バックスイングの回転を上半身主体で行うことでダウンスイング以降の回転は下半身主体で行なえることになります。