ヘッドスピードを上げるには?:ボールを強く叩いてもヘッドスピードは上がらない
コンバインドプレーンゴルフスクール世田谷用賀本校 火、金、土、日曜日担当の安藤秀です。
マイネル教授がスポーツ運動の考察法の一つとしたバイオメカニックス的考察法のもう一つの例を上げましょう。それはヘッドスピード計測です。
ヘッドスピード計測は、皆さんもご存知のようインパクトエリアのヘッドのスピードを計りその速度からショットの飛距離を推測します。もちろん、ミート率や弾道の高さによるランの有無など正確でなない部分もありますがおおよその距離は推測できます。だいたいの目安を紹介すると、30m/sで150ヤードぐらい、35m/sで180ヤード、40m/sで210ヤード、45m/sで240ヤードといった感じです。
このように多少正確でないにしろ目安があると、何がいいかというと練習の目標が立てやすいのです。ゴルフのショットの練習はミート率にしても方向性にしても再現性にして上達の証が乏しく、進歩しているのかどうかが疑問になってしまうことが多いのです。
これに対して、バイオメカニックス的考察法では、前回の連続写真の一コマの学習のもそうでしたけど、改善するべきポイントが明確です。今回の例も、計測されるヘッドスピードの数値が上がるかどうかですからね。つまりバイオメカニックス的考察法は、運動学習の目標作りには最適なのです。
ただし、問題になるのが、「どう改善するのか?」を考えないと間違った動きを覚えてしまうことになります。今回のヘッドスピード計測でも、インパクトエリアのクラブヘッドのスピードを上げるために、ボールを強く叩くとか、インパクトエリアだけを速く振ると考えてしまうとかえってヘッドスピードは落ちてしまいます。
ヘッドスピードを上げるのはかなり難しいと感じているアマチュアの方は多いのではないでしょうか? 実はヘッドスピードを上がるコツはフォロースルーにあるのです。
つづく
ゴルフスイングという運動の学習と指導27