運動の先取りを見る イップスの原因(ショートパットの場合)
こんにちは! コンバインドプレーン理論開発者の安藤秀です
今回はイップスの原因について説明しましょう。
イップスの原因は心理的なものと考えられていますが根本原因は違います。では、何が原因か? それは「動きの結果」と「求める結果」が違っているからです。もちろんそこに心理的な重圧がかかり後者の比重が高くなり発症するのですが、根本的な原因は2つの結果の食い違いにあります。ですから矯正するには根本的原因から直していく必要があります。
今回は、ここまで説明してきたショートパットのイップスを例に説明したいと思います。ショートパットはボールをヒットした時のフェースの向きに転がるため、第一に構えた時にパターフェースが目標に対して正しくセットされているかが重要で、第二にスケアにセットされたフェースの向きをしっかり固定して変わらないようにストロークすることが重要となります。
しかし、構えた時のフェースの向きをおざなりする、とたとえフェースをしっかりと固定してストロークしたとしても目標にはいっこうに転がらないということが起こります。そうなるとゴルファーは皆インパクト時の手の動きでボールの打ち出し方向を調整するようになってしまいます。
フェースが開いてボールが右に転がってしまいがちの人はフェースを返して、逆の人はフェースを右に向けて。これがいわるゆ「こねる」とか「押し出す」というNG動作になります
そして、この動きが「スムーズなストロームを望むゴルファー」には実に気持ち悪い動きとなってしまうのですが、ここにイップスの原因が潜んでいます。なぜなら、気持ちよくストロークしてカップインを決めたい。でも、構えると「左に引っかける」とか「右に押し出す」という失敗経験が頭をよぎる。
でも、「手を返す」や「押し出す」を入れないとカップインできる気がしない。このジレンマの理由はわかりますよね。初めのフェースの向きが違っているからですよね。
こんな状況下では、当然スムーズなストロークはできません。たとえやっとの思いで程よいNG動作を行って「やったラインに乗った」と思っても、ストロークがスムーズでないためにボールはカップぎりぎりの所でピタと止まってしまいます。
「ん~、チキン!!」 次のホールではしっかり打つと心に誓ってパッティングするとNG動作もおおきくなるため気持ちの悪いストロークとともにボールはラインに全く乗らない。このようなパッティング動作に「どうしても入れたい」「入れなきゃマズイ」というような心理的重圧がかかるとイップス発症となるのです。
つまり、心理的作用はイップス発症に拍車をかけているだけで根本原因ではないんですね。
次回はショートパットイップスの直し方と通常のパターイップスについてです。
つづく
最後まで読んでいただきありがとうござます! コンバインドプレーンゴルフスクール・コンバインドプレーン理論インターネットゴルフスクール・コンバインドプレーン理論インストラクター養成スクールを主宰する安藤秀でした。
ゴルフスイングという運動の学習と指導78