運動の局面構造を見る:ゴルフスイング編1 スイングがハヤイ
こんにちは! コンバインドプレーン理論開発者の安藤秀です。
今回からゴルフスイングの局面構造分析を行うことでみえるスイング矯正ポイントについてお話させていただきます。この分析から明らかになるNGスイングの代表例には、「バックスイング局面とダウンスイング局面が分かれていないゴルフスイング」と「終末局面のないゴルフスイング」があげられます。
まず、前者についてお話していきますが、このバックスイングとダウンスイングが分かれていないNGスイングを矯正するアドバイスに「スイングがハヤイ」というのがあります。
アマチュアゴルフファーの一人が練習場で相方に対して「なんか調子悪いんだけど今日のオレのスイングどこかおかしい?」と質問すると、相方が「んー、スイングがハヤイような気がする」と答えるという光景は珍しくありません。そしてアドバイスをもらったゴルファーが、アドレスからゆっくりクラブを振り上げてボールを打ち、「やっぱり、これじゃ力が入らないよ。だいたいテレビで見るプロたちはこんなにゆっくり振り上げていないよねえ」と言うと「確かに、でもなんか違うんだよなぁ」というように会話が続きます。
上のゴルファー同士のやりとりはどちらもアマチュアゴルフファーなので仕方がありませんが、スイングがハヤイと言われてゆっくりバックスイングをしようとしているゴルファーはとても多いです。確かにバックスイングが速すぎてオーバースイングになり、ダウンスイングのクラブヘッドの振り遅れが大きくなるスイングは問題ですが、ある程度の速度がないとスイング全体に運動リズムがなくなり飛距離も再現性も低くなります。
<スイングがハヤイと言われてしまうゴルフファー>
では、どうすればいいのか? 実はこの「ハヤイ」は「ダウンスイングに入るタイミングが早い」であって「スイングが速い」ではないのです。この違いを明確にするために「準備局面構造をしっかり作るバックスイング動作」というものを考えてみましょう。
つづく
最後まで読んでいただきありがとうござます! コンバインドプレーンゴルフスクール世田谷用賀本校 火、金、土、日曜日担当の安藤秀でした。
ゴルフスイングという運動の学習と指導53