運動の局面構造を見る:野球のバッティング編2
こんにちは! コンバインドプレーン理論開発者の安藤秀です。
野球のバッティングのでは、ゴルフスイングのようにトップオブスイングからいきなりボールにめがけてスイングを開始するのではない、ということを前回説明しました。そう考えると、バッティングの場合はトップオブスイングを完成させるバックスイングだけが準備局面ではなく、さらに準備局面が続くということになります。つまり、バッターがどのコースのどの高さに対してスイングをスタートさせるかを決定するまでが準備局面ということになるのです。
つまり、トップオブスイングとダウンスイングの間にもう一つの動きの局面があるということになるのですね。それが、私が勝手に名前を付けさせていただいた「スイングスタートポジション」です。このスイングスタートポジションは、バッターが投手の投げたボールを見て、決めたコースと高さに対してスイングをスタートさせる直前のポジションということです。ではなぜこのポジションをトップオブスイングと同じにしないのか?
それは、この2つのポジションが同じだとすると、約140km毎秒で飛んでくる投球に対してスイングが間に合わなくなるからです。
このように考えから、多くの名選手のスイングスタートポジションを見てみると、そのフォームは構えやトップオブスイングのフォームがまちまちであるにもかかわらず驚くほど似ているということが分かります。おそらくこの姿勢がどのコースの投球にもすんなりバットが出せるフォームなのでしょう。だとしたら一流選手のこの姿勢こそが、構えやトップオブスイングより学習すべき姿勢となりますよね。
<振り子や神主、ツイストもスイングスタートポジションはみなほぼ同じ>
つづく
最後まで読んでいただきありがとうござます! コンバインドプレーンゴルフスクール世田谷用賀本校 火、金、土、日曜日担当の安藤秀でした。
ゴルフスイングという運動の学習と指導49